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朝のウミガメ足跡観察会へ
 産卵痔の涙は体内の塩分排出であることは知られるようになりました。 産卵を始めたら観察しても大丈夫の発想を変えて、夜ウミガメと接することを控えたら、安心してウミガメが産卵できます。
 朝のウミガメ足跡観察は、苦労したと思える産卵跡から、子ガメの足跡の観察、又、浜の自然環境まで多くのことを感じることができます。 (「母カメの話」「子ガメの話」「浜日記」を参照ください)
朝のウミガメ観察は、感動と知識とともに、ウミガメを助けることも多くあります

上陸減少に関する獣害の影響

ウミガメ上陸減少
吹上浜ウミガメ塾

 1998年から突然始まった獣害は、獣害防具などで、自然優先と兼ね合いながら試行錯誤しました。

 2006年には、上陸数が少なかったこととNHK取材協力を機に、母浜回帰説から、子ガメが多く帰海しなければ、上陸数回復は望めないので、全産卵巣に獣害予防具を設置し、獣害をゼロにしました。

 県内のウミガメパトロールは多くが盗掘防止を主に、夜の活動で7月31日までですが、獣害は8〜9月に多く発生しています。 故に知られていないのが実情です。
 

 金峰区5kmは吹上浜で上陸記録の多い区間です。 上表で分かるように、06年までの12年間で上陸数が86%減少。 上陸数減少の原因は、浜の変化、海中での食物連鎖、人間との関わりなど難しい問題ですが、毎朝の観察と、時々の夜の観察から感じたことは
  ○ 懐中電灯を照らして浜を歩いている。
  ○ 産卵を点灯して観察。
  ○ 調査と称するウミガメの一時拘束。
  ○ 人の気配で上陸、産卵を中止したと思えるウミガメの足跡。

 ウミガメの立場で考えると、上記は安心して上陸できない要因と思えます。

ホーム 母ガメの話 子ガメの話 上陸減少 データ例 浜日記 朝の観察会 プロフィール
確認産卵  卵を確認
推定 〃   産卵を推定
後認 〃  子ガメの足跡などで確認
窪堀帰海  巣堀り前の窪地まで掘って帰海
巣堀 〃  産卵巣堀りを中断(ゴミで中断も) 
不明 〃  産卵可能地なのに引き返した
浜崖 〃  浜崖で諦めて帰海
段差 〃  波による段差で帰海
障物 〃  漂着物など障害物で帰海
 観察を始めた1994年から吹上浜金峰区のウミガメ上陸数は徐々に減少し、2006年は全国的にも上陸数減少傾向が極まり、行く末が危惧されました。 対策として当HPは立ち上げられました。

 
2008年からは増加に転じ、2012年には上陸数459と、吹上浜金峰区の過去の推定上陸数500に近づいてきました。 しかし、まだまだ長期のデータを集積しなければ、ウミガメ上陸増加を論ずることは困難です。

 全国的、国際的な長期の記録から考察しても、まだ絶滅危惧の問題解決とは言えないようです。ウミガメが産卵できる数少ない自然なままの吹上浜が、未来まで続くよう願うとき、保全を思索することは有意義と考えます。 (2016年5月)



夜より朝の提唱 

ウミガメ上陸の内訳(2003年 上陸数129の例)

窪堀、巣堀、不明は人の気配を感じて引き返した可能性も推察できます。
     窪堀帰海      巣堀帰海      不明帰海      不明帰海