子ガメの話
全産卵巣の経過(2003年の例)

  砂の中に産卵された卵は一巣に平均110個ほどです。すべてフ化して旅立ちできるわけではなく、実態 はグラフのような状況です。
 
■ 自然のままで脱出。記号は1巣脱出割合
        ◎ 75%以上
        ○ 75%〜50%
        △ 50%〜25%
        × 25%以下
 
獣害  被害を受けたが、保護策により
      ◎○△×の割合で脱出した。
 
冠水  冠水で未孵化や、流失など
 
人災  盗掘、棄損など
 
不明   孵化、脱出を未確認
 
自然の家  県立「少年自然の家」へ搬出

吹上浜ウミガメ塾

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 8月中旬〜10月中旬の頃、砂の中の卵は、50〜70日ほどで子ガメに育ち、砂の中から脱出して海に向かいます。 すべての卵が育つことは難しく、白蟻や砂の移動、潮位など環境の変化などが影響します。狸などの食害と掘り返しによる卵の被害は全巣の6割程にもなりました。 小さな子ガメの足跡を観察すると、鳥やカニに襲われて途中で消えた足跡。また多くのゴミに阻まれた跡など、無事に海へ向かう大変さが良く分かります。

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 数十匹以上の子ガメが残した足跡は、シャワーみたいに扇形に広がりながら海に向かっています。これを見つけた時は「良かった良かった」
 天候や巣の場所などの条件で、シャワートラックを見られるとは限りません。
 母ガメの産卵から子ガメの旅立ちまで、ウミガメの足跡観察では、これを見つけたときが
一番の感動です。
多くの子ガメが海に旅立ちました。

シャワートラック

子ガメの旅立ち
 夜の暗いうちに子ガメは海に向かいますが、早朝、海に向かうところに遭遇することもあります。
 砂の中から脱出した直後の子ガメは脚を活発にバタつかせて海に向かいます。

厳しい卵の孵化から子ガメの旅立ちまで
ハの字誘導
ゴミ漂着帯を一部だけ除去して
流木などで誘導してやります。
前夜に脱出した、子ガメ4匹の足跡。

一匹だけで脱出する子ガメ

獣害
1998年から突然発生しました。狸が主でしたが、2014年から狐に代わり猪も加わった。

獣害防具を設置して卵を保護しています。
塊で脱出する子ガメ

流失
波に洗い出され、露出した卵。
観察を始めた頃は見かけましたが、
冠水しそうな卵は移植するため、
見かけなくなりました。